科 名
ユリ科
古 名
ひる
鑑賞期
夏
用 途
食用
特 徴
山野や池の堤などに生えるユリ科の草本である。
葉は細長く、下方はさやとなっています。
茎は柔らかい柱状をして立ち、淡緑色で高さ60cm内外です。
初夏に茎の先に白紫色の花を開きます。花には小球状で紫色の珠芽の混ざっていることがあります。
葉や土中の鱗茎は食用になります。
野に生えるヒルの意味でノビルの名前があります。
万葉歌
醤酢(ひしほす)に 蒜(ひる)搗(つ)き合(か)てて
鯛(たい)願ふ われにな見せそ なぎのあつもの
(長忌寸意言麿(ながのいみきおきまろ) 巻16-3829)
口語訳
酒のさかなは ノビルのあえたものがあれば十分です。この上に鯛の焼き物があればもう言うことなしです。なぎの吸物などはいりませんよ。